８週間後のうつ症状スコアを比較
報告を行ったマサチューセッツ総合病院をはじめとする米国の研究グループによると、うつ症状に関してホットヨガの効果を調べた研究は、ふつうのヨガに比べてずっと少ないのだそうです。今回は中〜重度のうつ症状を抱える80人を２グループに分け、一方には地元のホットヨガスタジオに少なくとも週２回、８週間通ってもらい、通わなかったグループと比較して効果を見るという研究を行ないました。
ホットヨガは40℃の室内で90分のセッションを実施。参加者には出口インタビューを実施して出欠記録もとり、プログラムの取り組みやすさや実行可能性を評価しました。研究開始時と８週間後にうつ症状をスコア化する検査を受けてもらって効果を調査。最終的にホットヨガを行ったグループ33人と行わなかったグループ32人のデータを分析しました。
週１回くらいでも効果
こうして研究で確認されたのが、ホットヨガを行ったグループは、行わなかったグループに比べて、うつ症状のスコアが大きく減少したことです。また、症状が50％以上軽減した人の割合はホットヨガを行わなかったグループでは6.3％だったのに対して、行ったグループでは59.3％に上りました。さらにホットヨガのグループでは、44％の人でほぼ症状が無くなったといえるほどスコアが減少しました（行わなかったグループでは6.3％）。
ホットヨガの出席率は8週間で平均10.3クラスと週２回をかなり下回りましたが、それでもうつ症状の軽減が見られたことから、およそ週１回のセッションでも効果があると考えられるそう。参加者の感想では、ホットヨガは肯定的に受け止められ、重大な副作用もありませんでした。
うつ症状を抱える人に対してホットヨガは実行可能で、効果がある治療法となる可能性があると研究グループは結論。うつ病の治療法として全身温熱療法が有望という科学的証拠が出ている
ホットヨガで心のバランスを取り戻す！海外研究が示したうつ症状の軽減効果
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