100歳の秘密は腸内ウイルス!? 海外研究がお腹の不思議な“ヒーロー”に注目

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病気の予防につながる新たな作用
腸内には細菌と同じかそれ以上の数のウイルスが存在し、その大部分は人体の細胞には無関係で細菌の細胞に感染します。バクテリオファージ(または単に「ファージ」)と呼ばれるこれらのウイルスは、細菌への感染を通じて腸内フローラの形成や活動に大きな影響を与えていると考えられています。
以前の研究から、100歳を超える日本人の腸内フローラでは、もっと若い人と比べて、全身の免疫機能や病原性微生物への抵抗力を高める新たな作用が見られることが示されています。このことはエイジングに伴う病気の予防に関係し、ひいては長寿につながる要因のひとつである可能性がありますが、この点で腸内フローラに影響を与えるファージについては、まだあまり解明されていません。
そこで今回、デンマークや日本など国際的な研究グループは、100歳以上の健康な日本人176人の腸内ウイルス叢(腸内のウイルスの集まり)の遺伝子解析結果を使って、もっと若い人の腸内ウイルス叢と比較。その特徴を調べてみました。
ウイルスが長寿と関連
こうして研究で確認されたのが、100歳以上の日本人では、腸内の特定のウイルスが腸内フローラに有益な影響を与えて健康にもつながっている可能性があること、そして細菌とウイルスの両方がとても多様で豊富なことです。
これまで知られていなかったウイルス属も発見されました。ウイルスは細菌に感染することで、たとえば細菌による代謝などの働きを強化して、腸内フローラを安定に保って炎症などに対抗していることなどが考えられます。
腸内細菌の多様性が高いと、一般的に健康的な腸内フローラになり、病気に強くなると研究グループは説明。今回の結果をもとに、細菌とウイルスとの複雑な関係性や相互作用の理解を深め、健康や長寿につながる腸内フローラの解明につなげたいとしています。腸活はさらなる進化を遂げそうです。

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