Vol.2 フェムテックが進化する一方で、日本の性教育は後退?【「性を語る会」代表 北沢杏子さんインタビュー】

ダイエット情報
「性交」について指導をしない、日本の教育現場
日本の性教育は、世界に大きくおくれをとっていることを知っていますか? 文科省の小学校学習指導要領には小学校5年生の理科で「人の受精に至るまでの過程(性交)」、中学校の保健体育で「妊娠の過程」はとり扱わないものとする――となっています。これが性教育の「はどめ規定」です。
「国際的な性教育の指針となるガイダンスとして世界70か国で採用されているのが、ユネスコなどの国際機関から発表された『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』です。しかし日本は、中学校の保健体育でも妊娠の過程、つまり性交は、とり扱わないことになっているのです」と。
「私は『性交』について、愛しあうふたり(LGBTQも含めて)の最高の到達地点と思っている!」と北沢さん。
精子と卵子が結びつく「受精」は小学5年生の理科のメダカの誕生の過程で解説。人間の受精(性交)についてはカットされ、次の項には子宮内の胎児のイラストで示されているのみです。
「日本では、正しい性交や避妊の知識が十分に得られていないのが現状です。正しい避妊法を知らなければ、望まない妊娠を招くことになります。性教育の知識があれば、パートナーから性行為を持ちかけられたとき、避妊して自分の体を守ることだってできるのです」(北沢さん)
人工妊娠中絶が可能な期間は法律で決められており、21週6日目までとなっています。性交後、月経が遅れていることを親にも誰にも相談できず、「どうしようか?」と迷っている間に中絶できる期間が過ぎてしまったというケースもあるのではないでしょうか。
「妊娠を相手の男性に告げたら逃げられ、妊娠したことを家族にも告げられず、学校に妊娠を知られたら自主退学の勧告を受ける…。社会的孤立に立たされるのが10代の女の子です。こうした現状が孤立出産を招き、さらにそれが死体遺棄・母子心中といった社会問題にも連

リンク元

タイトルとURLをコピーしました