気をつけるべきは食事だけじゃない! 腸と全身の健康に口腔ケアが重要なワケは? 腸の専門医が教える、腸活の新常識【後編】

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歯周病菌が病気の一因に
口腔内には300~700種類、数にして1000億~1兆個の細菌が存在しているとされます。口内も腸内ほどではないにしろ、たくさんの種類の菌がいることがわかっています。
「唾液と一緒に口腔内細菌が腸内に入り、よくも悪くも影響を及ぼします。口腔内細菌といってもいろいろあり、有害菌の歯周病菌はそのまま腸内に入り、腸内で悪さをすることもありますし、血行性といって血液に入って悪さをすることもあります。そして、口腔内細菌の悪性の特徴といえるのがバイオフィルムです。細菌自体が抗生物質や免疫といった外的から身を守るためにつくる膜のようなもの。バイオフィルムが形成されると、そのなかの菌に抗生剤が効きにくくなり、難治性の感染症になりやすいという性質があります」と白畑先生。
唾液は1日に1~1.5リットルもあり、歯周病菌を含んだ口腔内細菌と一緒に腸内に侵入した場合、腸内細菌のバランスを崩す可能性もあります。口腔内細菌のバイオフィルムは、歯磨きでは60%しかとり除くことができないともいわれています。
「口腔内細菌は全身へ影響し、病気の一因になることが指摘されています。歯周病原性細菌は、炎症により損傷した歯周ポケット上皮より組織内に侵入し、全身循環を介して遠隔組織に影響することがわかっています。新潟大学の研究では、非アルコール性脂肪肝の患者さんの口腔内には独特な口腔内細菌があることがわかっており、これらの細菌を除去することで病気が防げるのではないかと期待されています」
口腔内細菌によって腸内フローラ(腸内細菌叢)も変化し、動脈硬化症、糖尿病、関節リウマチ、非アルコール性脂肪肝疾患、肥満などの疾患のリスクファクターになる可能性も明らかになっています。
「国民皆歯科健診の導入が国会でも議論されていますが、口腔ケアは直接的な嚥下などの機能性維持のための歯周病・虫歯予防のほかに、この

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