学問の都として、研究と住環境を維持するために――長い自転車文化の歴史をもつ自転車都市のお手本、イギリスのケンブリッジ

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緑豊かな街のケム川をはさんで建つ数々の歴史的建造物や、馬や人が踏み固め擦り減った石畳みの凸凹道。歴史や科学の教科書に出てくる偉人たちが身近に感じられるのか、観光地としても賑わうケンブリッジ。じつはさまざまな交通規制が敷かれており、公共交通機関以外は街には入れません。外から車で来た場合は、郊外5か所に設けられたパーク・アンド・ライドと呼ばれる広大な駐車場に車をとめ、市街へのバスに乗り換えて街に入る仕組みです。
ケンブリッジ駅から街中まで歩いて30分足らずですが、その間に、貸し自転車の看板、自転車修理、中古新品の自転車販売店などが目を引きます。道路両側のゆったりとした自転車道路も印象的で、それに引きかえ車道の狭いこと。道端の自転車通行数を示す電光掲示板、塀や街灯などに幾重にも鎖でつながれたおびただしい自転車の数も印象的です。
ケンブリッジ大学では、学部の学生は自動車禁止。自転車を走らせないと講義に間に合いません。ちなみに人口13万の都市に学生は約43,000人。大学は、職員や学生はもちろん、訪問者にも自転車や徒歩を奨励し、それが市民にも子どもからお年寄りまで浸透しています。1960~70年代、自動車数が増え、多くの都市が道路拡張を強いられ、排気ガスや騒音、緑地の破壊に悩まされていた頃、ケンブリッジは自転車と徒歩で、これらの問題が避けられたとも言われています。
ケンブリッジ市は今、英国で最も発展し成長している地域で、2031年までに33,500戸の新しい住宅と44,100人の雇用が見込まれています。いわゆる“ケンブリッジ現象”と呼ばれるもので、最先端科学技術開発、環境問題研究機関と情報産業企業などが次々と生まれ発展し続けているのです。それに伴い人が集まり、住宅不足で周辺の町や村に住まいを求める人も少なくありません。遠くからの通勤通学や買いもの対策にパーク・アンド・ライドが

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